庭でラッパズイセンが咲いている。この水仙、最近はなぜか花屋で見かけないが、 遊が生まれた42年前は一般的な花だった。出産した横浜の日赤病院から家に 来る日、玄関の木桶いっぱいに入れて迎えたのは、いまでも色鮮やかな記憶だ。…
人
『風立ちぬ』、感想文。(篆刻:天上大風)
「私は自由です。」 宮崎駿さんの長編アニメ引退会見の第一声だが、これ以上に ふさわしい言葉は無かっただろう。アニメーターであるがために、絵を描きながらで しか映画を作れない。その労力は並みや尋常ではないはず。でも、だから…
人は、死ぬか。(篆刻:死)
愛と平和の後は、死について。『人は死なない』(矢作直樹著・バジリコ)は新聞の 広告で何回か見て気になっていたのだが、とうとう取寄せた。矢作さんは東大の 医学部救急医学の教授で、附属病院の救急部・集中医療部部長。救急の現場…
創造の、神。(篆刻:光)
私が広告プロダクションのAZ(エージー)から外資系広告代理店のグレイ大広に 移ったのは1971(昭和46)年で25歳。上條喬久さんのチームだった。上條さんは 現在日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)の副会長さんだ…
かえでの郷「ひらら」へ。(篆刻:ひらら)
雛の節句の昨日、奈良県宇陀市古市場の「奈良かえでの郷《ひらら》」を訪ねた。去年 6月、初めて行ったときは色とりどりのかえでの葉が迎えてくれたが、いまは芽吹き前の 枝ばかり。矢野正善さんたちが寒さの中やっと整備し終えた名札…
落ち葉で、焼き芋。(図:円)
この12月5日に中村勘三郎が亡くなった。その後、追悼の番組や記事が続いて いる。今朝の日経新聞には野田秀樹の追悼文があり、野田が書いて勘三郎が演じた 歌舞伎「研辰(とぎたつ)の討たれ」のこんなセリフがあった。「生きて生き…
出すのは、片足。(篆刻:一期一笑)
久しぶりに「情熱大陸」を見た。京都・花背の里、摘草料理「美山荘」の四代目当主 中東久人氏。美山荘といえば、いま奈良・宇陀で「かえでの里」づくりに奮闘される 矢野正善さんが料理写真の草分けとして、ここの料理を撮っていたので…
独り、楽しむ。(篆刻:独楽)
篆刻は「独楽」。かなり昔、松岡亮仁さんから、好きな言葉だからと注文されたもの。 その松岡さんが、昨日亡くなった。脳のガン「湿潤性アストロサイトーマ(星細胞腫)」で 闘病4年近くの結末だ。広告代理店Dのコピーライターだった…
カエデと、生きる。(篆刻:楓)
矢野正善さんは、入江泰吉氏の弟子で、独立して関西の料理写真の草分けとなった カメラマンだが、料理の撮影に使う草花を栽培するうちカエデに魅了された。とても 身近なのに、詳しい観察がされず資料も乏しかった、それなら自分がと収…
タイムドメインを、訪れる。(篆刻:音)
mk君と学研都市のタイムドメイン社を訪ねて、由井啓之社長にお会いしたのは、 木津・井手町の地蔵院でしだれ桜を見た帰り道だった。音楽にもサウンドにも特に 興味のない私がタイムドメインlightを買うことになったのはmk君の…